
中国新聞電子版より転載
【モスクワ=常盤伸】ロシアの連邦保安局(FSB)は二十三日、駐モスクワの英国大使館員四人がスパイ活動を行い、非政府組織(NGO)へ資金提供していたとして、昨年末に摘発したと発表した。英国外務省はスパイ行為を否定している。四人は国外追放となる可能性もあり、英ロ間の外交問題になりそうだ。(後略)
FSBの発表によると、4人は英情報機関MI6(アメリカのCIAとイスラエルのモサドとは仲良しトリオの関係)の要員で、大使館近くの路上に石に見せかけたハイテク機器を設置していたという。情報収集のほか、12のNGOに多額の資金提供を行っていたそうだ。
プーチン政権は、欧米諸国がNGOを介してロシアの反政府活動を支援していると厳しく指摘し、規制強化に向けてNGO法案を成立させた。24日付の「赤い星」(ロシア国防省機関紙)は、ロシアのNGOの大多数は「米国」や「北大西洋条約機構加盟国」の支援で設立された、と批判。
資金提供先に挙げられた一つ、人権団体「モスクワ・ヘルシンキ・グループ」のアレクセーエワ代表は、「ソビエト時代と同様の人権組織に対する魔女狩りキャンペーンだ」、と鼻息を荒くしているらしい。が、人権組織にもクセモノが少なくない。世界的に知れ渡っているような団体の中にも胡散臭い組織がある。
今回の諜報活動に使われた石ハイテク機器の仕様概略
「ルイノク」より転載
http://ruinok.blog12.fc2.com/blog-entry-651.html
連邦保安庁関係者によると、今回英諜報部員が使用した通信機器は一見ただの石で、当初ロシア側は石の下に機器が隠されていると思っていたという。後の検証で石そのものが通信機器だということが判明した。石にエックス線を照射してみたところ内側にはバッテリーや発受信機などがしかけられていた。使用されていたのは最新の諜報技術だったという。
使い方はいたって簡単、決まった時間に手のひらサイズのコンピューターを持った諜報部員が石に近づくだけ。石の周りを歩くだけで石の下の諜報データーベースから引き出した情報がコンピューターに表示されるという仕組み。精度はかなり高く、20メートルの距離で1・2秒もあれば十分だという。

| ホーム |